テクノロジー 注目度 85

急成長中の中国ヒューマノイド企業AgiBotの技術戦略

2026年2月13日、菱洋エレクトロとリョーサンは東京都内でセミナー「“ロボットが自分で学ぶ未来を体験” 〜実機と仮想環境が融合する次世代のロボット技術〜」を開催。同セミナーで中国ヒューマノイド企業AgiBot東アジア事業本部長張赫氏が講演し、同社の技術戦略を紹介しました。

AgiBotはハードウェアとソフトウェアの両方を自社開発できる数少ない企業であり、エンボディドAIを「次のGPTの瞬間」と位置づけ、産業構造再編の原動力になると考えています。その実現に向け、ハードウェア、ソフトウェア、データエコシステムを垂直統合したプラットフォーム「Genie Studio」を展開しています。2024年9月には上海に4,000m2を超えるデータ収集工場を開設し、100台以上のロボットを使って膨大なフィジカル学習データを収集しています。

AgiBotは創業からわずか1年半でロボットの量産体制を確立し、累計出荷台数は5,100台に達しており、ヒューマノイドロボット市場のおよそ4割を占めています。同社は今後3年以内にヒューマノイドが人間と同じように働けるようになることを目指しています。


背景

AgiBotは中国のヒューマノイド企業で、ハードウェアとソフトウェア両方の開発に強みを持つ。近年、エンボディドAIが注目を集めており、AgiBotもその分野で積極的に事業展開を行っている。

重要用語解説

エンボディドAI: 物理的な身体をAIに持たせる技術。人間の行動や感覚を模倣し、現実世界でタスクを実行できるようになることを目指す。

[重要性]:今後、産業構造を再編する可能性を持つ革新的な技術として注目されている。

[具体例(あれば)]:AgiBotが開発しているヒューマノイドロボット

Genie Studio: AgiBotが提供するハードウェア、ソフトウェア、データエコシステムを垂直統合したプラットフォーム。エンボディドAIの開発と運用を支援する。

[重要性]:AgiBotの事業戦略の中核となるプラットフォームであり、同社の成長に不可欠な要素となっている。

[具体例(あれば)]:データ収集工場で収集された膨大なフィジカル学習データを活用できる

フィジカルAI: 物理的な世界とデジタル世界の両方に対応するAI。ロボットやセンサーなどのハードウェアと連携し、現実世界でのタスクを実行する能力を持つ。

[重要性]:エンボディドAIの実現に不可欠な技術であり、産業自動化やサービスロボットの開発などに活用されている。

[具体例(あれば)]:NVIDIAが提供するIsaac Sim/Isaac Lab

RYOYO AI Techmate Program: 菱洋エレクトロが展開している生成AI向け事業プログラム。企業のAI活用支援に取り組んでいる。

[重要性]:日本国内でのAI技術普及を促進し、企業の競争力を強化することを目的としている。

[具体例(あれば)]:人材育成ニーズが高いという課題に対応するために開発された

今後の影響

AgiBotのエンボディドAI技術は、産業構造を再編する可能性を秘めており、今後、製造業やサービス業など様々な分野で活用が期待される。また、同社の事業展開は、中国と日本のロボット業界の競争激化にもつながると考えられる。