エルスビア、金融学誌の引用カルテルを閉鎖
2023年12月24日、世界最大の学術出版社であるエルスビアは、同社の金融学誌における引用カルテルを閉鎖しました。この事件で、トリニティ・カレッジ・ダブリンの国際金融および商品教授であるブライアン・M・ルーシー氏が、自身の論文を編集する立場を利用して、査読プロセスを回避し、自らの論文に不当な引用を与えていたことが判明しました。
エルスビアは、12本の論文を撤回するとともに、ルーシー氏を5誌から編集職を解任しました。これらの論文には、ルーシー氏が共同著者として名を連ねており、合計で5,104件の引用を集めていました。ルーシー氏は、Finance Research Lettersというエルスビアのジャーナルを編集していたにもかかわらず、自身の論文を承認していました。これは、査読プロセスを回避し、自らの論文に不当な引用を与えていたことを意味します。
この事件は、学術出版における倫理的な問題と、引用カルテルが学術界に与える影響について議論を巻き起こしました。ルーシー氏は、自身の行動を正当化するために、「誰もがそうしている」という主張をしていますが、専門家たちは、これは違法であり、学術の信頼性を損なう行為であると指摘しています。
背景
近年、学術出版における倫理的な問題が浮上しており、引用カルテルや論文の不正改ざんなどの事例が報告されています。今回の事件は、エルスビアという世界最大の学術出版社が関与しているため、学術界全体に大きな衝撃を与えています。
重要用語解説
引用カルテル: 特定の研究者グループが互いの論文を過剰に引用し、影響力を誇大表示する行為。
[重要性]: 学術出版における倫理的な問題であり、学術界全体の信頼性を損なう可能性がある。
[具体例(あれば)]: 本記事で取り上げられているブライアン・M・ルーシー氏の行動が引用カルテルの典型的な例である。
査読: 論文の内容を専門家によって評価し、出版するかどうかを判断するプロセス。
[重要性]: 学術論文の質を確保するための重要なプロセスであり、信頼性の高い学術出版に不可欠である。
[具体例(あれば)]: 本記事で取り上げられているルーシー氏の行動は、査読プロセスを回避したものである。
エルスビア: 世界最大の学術出版社の一つ。
[重要性]: 学術界において大きな影響力を持つ出版会社であり、多くの学術雑誌を発行している。
[具体例(あれば)]: 本記事で取り上げられているFinance Research LettersやInternational Review of Financial Analysisなどのジャーナルはエルスビアが発行している。
今後の影響
今回の事件は、学術出版における倫理的な問題に対する意識を高める可能性があります。また、エルスビアのような大規模な出版社の責任についても議論されるかもしれません。さらに、引用カルテルや論文の不正改ざんなどの行為を防ぐための対策が講じられるようになると予想されます。