ソフトバンクら、国産AI基盤モデル開発の新会社設立へ:1兆パラメーター規模でフィジカルAI開発を目標
ソフトバンクが、国産AIを開発するための新会社を設立したと、日本経済新聞などの報道が伝えられています。この新会社は「日本AI基盤モデル開発」と名付けられ、ソフトバンク、日本電気(NEC)、本田技研工業、ソニーグループの4社が中核企業として参加します。さらに、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、日本製鉄、神戸製鋼所といった大手企業も出資を行う予定です。
このプロジェクトの目標は、1兆パラメーター規模の巨大な基盤モデルを開発することにあります。そして、このモデルを活用し、2030年度までにロボットや機械といった物理的なシステムとAIモデルの連携を実現することを目指しています。これは、単なるソフトウェア開発に留まらない、実世界での応用を目指した大規模な取り組みです。
なお、同名企業の法人番号は2026年1月9日に指定されており、設立当初は「竹芝準備8号株式会社」という商号でしたが、2月18日に現在の商号に変更されています。本店所在地も、2月19日に東京都港区海岸1-7-1から東京都渋谷区渋谷2-24-12へと移転しています。ソフトバンクの本社が入居するビルと同じ住所に拠点を移すなど、具体的な動きが見られます。ただし、ソフトバンクは取材に対し「公式発表ではないため答えられることはない」と回答しており、現時点では報道段階の情報であることを留意する必要があります。
背景
近年、AI技術の進化に伴い、単なるソフトウェア処理に留まらない、物理世界(フィジカル)での応用が求められています。特に、大規模な基盤モデル(LLMなど)を開発し、それをロボティクスや産業機械に組み込むことは、次世代の産業革命の鍵とされています。本ニュースは、日本の主要企業がこの分野での主導権を握ろうとする動きを報じています。
重要用語解説
- 基盤モデル: 大規模なデータセットと計算資源を用いて訓練された、汎用性の高いAIモデルのこと。特定のタスクに特化せず、様々な応用が可能です。
- パラメーター: AIモデルが学習した知識や重みを数値化した単位。パラメーター数が多いほど、モデルが保持できる情報量や複雑なパターン認識能力が高いことを示します。
- フィジカルAI: AIの知能を、ロボットや産業機械といった物理的な実体(フィジカル)に組み込み、現実世界で動作させる技術分野を指します。
今後の影響
本プロジェクトが実現すれば、日本の製造業や物流、サービス業における自動化レベルが飛躍的に向上することが期待されます。特に、金融、重工業、ITなど多岐にわたる業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)を加速させ、日本の産業競争力強化に大きく貢献する可能性があります。今後の進捗が注目されます。