ベゾス支援のEVスタートアップSlate、低価格電気トラック開発へ資金調達に成功
電気自動車(EV)スタートアップのSlate Autoは、ジェフ・ベゾス氏の支援を受け、低価格な電気ピックアップトラックの開発資金として6億5,000万ドルを調達した。この資金調達はシリーズCラウンドで行われ、TWG Globalが主導した。主要な投資家には、ベゾス氏のRe:Build Manufacturingの投資家であるマーク・ウォルター氏(LAドジャースオーナー)とトーマス・タール氏が含まれている。SlateのCEOであるピーター・ファリシー氏は、「このシリーズCの資金調達により、Slateは今年、予定通りかつ予算内で生産の次の段階に進むことができる」と述べ、顧客が6月からSlateトラックの予約注文を始めるのを心待ちにしていると語った。
Slateが開発する最初のEVは、昨年発表された最小限でモジュール式のSlate Truckである。この2人乗りの電気トラックは、塗装、パワーウィンドウ、ラジオ、インフォテインメントシステムといった装備を一切搭載していないが、代わりに所有者が好みに合わせてカスタマイズできるアクセサリーや追加キットが提供される。特に、トラックを5人乗りのSUVに変形させるキットが注目されている。同社は、このトラックの最終小売価格を2026年6月に発表する予定である。
このトラックは、インディアナ州ウォーサにある4億ドルの工場で生産される。Slateは、この工場を通じてコスキウスコ郡に「2,000人以上の雇用」を創出し、さらに20年間で州経済に最大390億ドルの貢献を目指している。
背景
電気自動車(EV)市場は、環境意識の高まりと政府の規制強化を背景に急速に成長している。特に、低価格で実用的なピックアップトラックの需要が高まっており、大手テック企業や投資家が参入する競争が激化している。Slate Autoは、この市場の隙間を狙い、コスト効率の高いEVモデルを投入しようとしている。
重要用語解説
- EVスタートアップ: 電気自動車(Electric Vehicle)を開発・販売する初期段階の企業。化石燃料車に代わる次世代のモビリティを提供する。
- シリーズCラウンド: ベンチャー企業が成長段階で資金調達を行う際の、比較的後期(シード、シリーズA、Bを経て)の資金調達ラウンド。大規模な事業展開や生産体制の確立に用いられる。
- モジュール式: 製品の各部品や機能が独立して組み替え可能である構造。これにより、ユーザーが自身のニーズに合わせてカスタマイズできる柔軟性が生まれる。
今後の影響
Slateの資金調達成功は、低価格帯のEV市場における競争激化を示唆しており、業界全体の価格設定とサプライチェーンに大きな影響を与える可能性がある。また、地域雇用創出へのコミットメントは、地方経済活性化のモデルケースとなり得る。今後の価格発表と生産計画が注目される。