首なしロボット「H1」、時速36km級の走りを披露 中国Unitreeが「世界王者レベル」とアピール
中国のロボット開発企業Unitree Roboticsは、同社が開発した人型ロボット「H1」が最高速度時速36km(秒速10m)で走る動画を公開し、その運動性能の高さをアピールしています。この動画は、H1の頭部を外したバージョンが屋外の陸上トラックを走る様子を捉えたもので、公開されたYouTube動画は13日時点で600万回を超える再生回数を記録し、大きな反響を呼んでいます。
H1は、体重約62kg、脚の長さ約80cmという、人間と同等のサイズを持つ人型ロボットです。Unitreeは、この記録を「世界王者レベルのスピード」と強調しており、秒速10mという速度は、人類の100m走の世界記録を持つウサイン・ボルトの記録(9秒58)に迫るものだと主張しています。実際に公開された動画では、測定機器が1秒あたり10.1mという速度を表示しています。
なお、走る人型ロボットの分野では、競合他社も高い記録を公開しています。例えば、中国浙江大学の杭州国際科学技術イノベーションセンターが開発した「Bolt」は、2026年2月に最高速度時速36kmで走る動画を公開しています。また、2025年の世界人型ロボット競技大会では、中国のAIロボティクスイノベーションセンターの「天工ウルトラ」が100m走で21.50秒で優勝するなど、技術競争が激化しています。UnitreeのCEOは以前、ヒューマノイドロボットが2026年半ばまでに100m走で10秒の壁を突破する可能性を示唆していました。今後、2026年4月19日には第2回人型ロボットハーフマラソンが開催される予定であり、ロボットのスポーツ分野での技術進歩が注目されています。
背景
人型ロボットの運動性能の向上は、AIと機械工学の分野で重要な研究テーマです。特に「走る」という動作は、ロボットの制御システムやエネルギー効率を測る主要な指標となります。Unitreeや競合他社は、この分野で世界記録に迫る速度を公開することで、技術的な優位性をアピールしています。
重要用語解説
- 人型ロボット: 人間型の外見を持つロボット。人間の動作を模倣し、日常生活や特定のタスクをこなすことを目的として開発されています。
- 秒速10m: 1秒間に10メートル移動する速度。これは、人類の100m走の世界記録(約9.58秒)に匹敵する、極めて高い走行速度を指します。
- ウサイン・ボルト: 世界的な陸上競技選手。100m走の世界記録保持者であり、ロボットの走行速度のベンチマーク(基準)として頻繁に引用されます。
今後の影響
本ニュースは、ヒューマノイドロボットの商業化と実用化が急速に進んでいることを示しています。今後、ロボットが単なる展示品ではなく、スポーツや産業現場で人間と同等以上のパフォーマンスを発揮するようになり、労働市場やスポーツ産業に大きな変革をもたらす可能性があります。技術競争はさらに激化すると予想されます。