プログラミング未経験の事務員がAI学習SaaS「CodeSensei」をローンチ:独学の壁を乗り越えた道のり
本記事は、プログラミング未経験の事務員であった筆者が、AI学習SaaS「CodeSensei」を開発しローンチした経緯を詳細に語るものです。筆者は当初、FAX文化が色濃く残る事務職の現場で、手作業による集計や情報検索の非効率性に日々直面していました。当初の動機は、ChatGPTなどのAIブームに乗って「何か作ってみたい」という軽い好奇心からでした。最初の1ヶ月は、チュートリアルやエラーメッセージの解読に苦しみ、挫折を経験します。特に、赤い英文のエラーメッセージが全く理解できないことが最大の壁でした。転機となったのは、「自分の業務(車検管理アプリなど)をアプリ化してみよう」と考えたことです。この発想から、2ヶ月間で車検管理アプリや運行指示書アプリなど、業務改善アプリを5本開発し、実際に会社の長年の慣習(FAX送付)をデジタル化して終わらせる手応えを得ました。しかし、動くものを作る過程で、「なぜこのコードが動くのか」という原理的な理解(ブラックボックス化)が大きな課題として残りました。そこで、技術書を読み込むものの、自身のコードと結びつけられず挫折を繰り返します。最終的に、自身が挫折した経験から、「特定の技術書(Clean Codeなど)の概念を、自分のコードを題材にして解説してくれるAIスキル」を開発し、それがCodeSenseiとなりました。このサービスは、ユーザーが自身のコードやエラーメッセージを貼り付けると、AIが95冊に及ぶ技術書の概念を用いて解説を行うものです。筆者は、このサービスを、同じように「動くけど、なぜ動くかわからない」という閉塞感を持つ駆け出しの学習者に向けて提供することを目的としています。
背景
筆者は、プログラミング未経験の事務員という立場から、AIブームをきっかけに開発を始めました。初期の課題は、単にコードを動かすだけでなく、「なぜそのコードが最適なのか」という原理的な理解の欠如でした。このギャップを埋めるため、自身の学習過程で挫折した経験をサービス化するという発想に至りました。
重要用語解説
- SaaS: Software as a Serviceの略。ソフトウェアをインターネット経由でサービスとして提供する形態。初期費用を抑え、サブスクリプション形式で利用できるのが特徴。
- エラーメッセージ: プログラムの実行中に発生した問題を示す通知。開発者はこのメッセージを読み解き、問題の原因特定と解決を行う必要がある。
- ブラックボックス: 内部の仕組みや動作原理が外部から見えない状態のこと。コードが動いても、その内部ロジックが理解できていない状態を指す。
今後の影響
CodeSenseiは、単なる学習ツールではなく、実務経験と理論知識を結びつける新しい学習モデルを提示しました。これにより、プログラミング学習における「動くが理解できない」という多くの初心者の壁を突破する道筋を示し、独学学習市場に大きな影響を与える可能性があります。今後の展開として、より多様な技術ドメインの追加や、企業研修への応用が期待されます。