上院、無料のIRS直行ファイル復活に向けた投票を本日実施
米国上院は本日、トランプ政権によって2025年に廃止された無料の税務申告サービス「IRS Direct File」を復活させるための法案について投票を行う準備を進めています。この法案は「Direct File Act」と名付けられています。本件は、上院議員全員の合意が得られるかどうかにかかっています。もし合意が得られれば、法案は下院へ迅速に送付される可能性がありますが、合意が得られない場合は通常の、時間を要する法案作成プロセスに戻ることになります。
IRS Direct Fileは、2024年にパイロットプログラムとして開始され、アメリカ国民が政府に無料で税金を申告できるサービスでした。当初は25州に拡大しましたが、IRS委員長のビリー・ロングが昨年「終了した」と宣言したことで利用が停止されました。しかし、エリザベス・ウォーレン上院議員(民主党・マサチューセッツ州)とブラッド・シャーマン下院議員(民主党・カリフォルニア州)は、2月に提出されたこの法案を復活させることを目指しており、これには160名以上の民主党議員が支持しています。
この「IRS Direct File Act」が実現すれば、アメリカ国民はIRSに対して無料で直接税金を申告できるようになります。さらに、IRSが無料の税務準備や申告サービスを提供する能力を「制限する」ような取り決めを結ぶことを防ぐことも保証されます。ウォーレン上院議員は、本日議会で、TurboTaxの親会社であるIntuit社がドナルド・トランプ大統領の就任式に寄付した100万ドルや、IRS Direct Fileのような政府サービス立ち上げを阻止するための継続的なロビー活動を批判する予定です。彼女は、共和党に対し、「IRSで無料で税金を申告することが高すぎる」と言う者に対し、「イランを爆撃するたった1日の費用で、Direct Fileを20年間賄える」と反論し、現状維持を擁護する共和党議員に対し、有権者ではなくTurboTaxやH&R Blockの側に立っているのかと問いかけています。
背景
IRS Direct Fileは、米国政府が提供する無料の税務申告サービスであり、2024年にパイロットプログラムとして導入されましたが、トランプ政権下で廃止される経緯を辿りました。このニュースは、そのサービスを復活させるための立法措置が、上院の投票という政治的な局面を迎えていることを示しています。
重要用語解説
- IRS Direct File: 米国歳入庁(IRS)が提供する無料の税務申告サービス。国民が政府を通じて無料で税金を申告できる仕組みであり、廃止された経緯から復活が求められている。
- 上院(Senate): アメリカ合衆国の上院。法律の制定過程において、下院と並ぶ重要な審議機関であり、法案の可決には上院での投票が不可欠である。
- パイロットプログラム: 試験的な導入を目的としたプログラム。本格的な実施前に、限定的な範囲や期間で効果や課題を検証するために実施される試行的な取り組み。
- 影響: もしこの法案が可決されれば、米国の納税者にとって大きな経済的恩恵となり、税務申告の公平性が向上します。しかし、政治的な対立が背景にあるため、今後の法案成立には、民主党と共和党間の政治的合意形成が最大の課題となります。これは、政府のサービス提供における政治的介入のあり方を問うものとなります。