スターバックス、ChatGPT連携ミニアプリを発表:気分や自撮りから最適なドリンクをAIが提案
世界最大のコーヒーチェーンであるスターバックスが、AIを活用したChatGPT内ミニアプリ(ベータ版)を2026年4月15日に発表しました。このアプリは、ユーザーが自身の「気分」をテキストで伝える、または「現在の場所や服装」を自撮り画像としてアップロードすることで、AIがパーソナライズされた最適なドリンクを提案する機能を持っています。
利用者はChatGPT内で「@Starbucks」とプロンプトを開始することで、このミニアプリにアクセスできます。例えば、「タンパク質多め、砂糖少なめのドリンクを飲みたい気分」といった具体的な要望を伝えるだけで、「砂糖オフのバニラプロテインラテ」といった具体的な提案が可能です。また、「朝の始まりに明るい気分になりたい」「午後の活力源がほしい」といった感情的なプロンプトからも提案が得られます。
さらに進んで、ユーザーが自身の服装や現在地を撮影した画像をアップロードした場合、AIはカラーや雰囲気に合わせたドリンクを提案します。提案されたドリンクは、アプリ内でスターバックスの店舗を選択し、そのまま注文まで完結させることができ、決済はスターバックスの既存のアプリやサイトへ誘導されます。
スターバックスのデジタル&ロイヤルティ担当上級副社長ポール・リーデル氏は、「顧客はメニューから選ぶのではなく、感覚に合うものを探す」とし、このAIアプリが顧客の創造性を刺激し、新しい発見を促す技術であると強調しています。同社は、この取り組みが、ソーシャルメディアやバリスタとのやり取りで行われる「カスタマイズの力」をAIで再現し、より人間的な体験を提供するための継続的な努力の一環であるとしています。なお、このChatGPT Appsは、現在「各種サービスが英語で展開されている地域」を中心に展開されています。
背景
近年、AI技術の進化に伴い、企業は顧客体験(CX)のパーソナライズ化を強く求めています。特に飲食業界では、単なる商品提供に留まらず、ユーザーの感情や状況を理解する「共感型」のデジタル接点が求められています。本件は、この流れを受け、スターバックスがAIを導入した具体的な事例です。
重要用語解説
- ChatGPT: OpenAIが開発した大規模言語モデル(LLM)を搭載した対話型AIサービス。ユーザーの自然言語の指示(プロンプト)に基づいて、情報提供やタスク実行を行います。
- ミニアプリ: ChatGPTなどのプラットフォーム内で動作する、特定の機能に特化した小型のアプリケーション。ユーザーが外部サービスと連携して利用することを可能にします。
- パーソナライズ: 個々のユーザーの好み、状況、履歴データに基づいて、最適化された情報や商品を提供すること。顧客体験の向上に不可欠な要素です。
今後の影響
本サービスは、小売・飲食業界におけるAI活用モデルの新たな基準を提示しました。単なる注文システムではなく、「発見」と「感情的な共感」を促すことで、顧客エンゲージメントを飛躍的に高める可能性があります。今後は、他の大手チェーン店やサービス分野への横展開が予想されます。