【バグ報告】Claude Desktopがチャット利用時でも1.8GBの仮想マシンを起動し続ける問題
AIチャットアプリケーション「Claude Desktop」のWindows版において、ユーザーが単なるチャット機能のみを利用する場合であっても、アプリ起動時にHyper-V仮想マシン(Vmmem)が自動的に立ち上がり、約1.8 GBもの大量のRAMを消費するという重大なバグが報告されました。この問題は、特にメモリ容量に制約がある環境で深刻なパフォーマンス低下を引き起こします。
**【発生状況と原因】**
本現象は、Claude Desktopアプリが起動するたびにHyper-V Host Compute Service(vmcompute)を介して仮想マシンプロセス(vmwp.exe)をトリガーし、その結果「Vmmem」としてタスクマネージャーに約1,800 MBのメモリ消費が見られます。この動作は、ユーザーがCoworkやエージェントモードを使用していない状況でも発生します。
詳細な調査の結果、WSLやDockerなどの他の仮想化機能は無効であるにもかかわらず、VirtualMachinePlatformのみが有効になっていることが原因の一つと見られています。さらに、過去のCoworkセッションから大量に蓄積された2,689個もの古いセッションファイル(stale session files)が存在し、これが問題の悪化を招いている可能性も指摘されています。
**【影響と対策】**
16 GBのラップトップ環境では、このバグによりアイドル状態でのメモリ使用量が50%から62%に急増し、システム全体の負荷を高め、ユーザーが手動でVMプロセスを強制終了することを余儀なくされています。開発者側は、チャット専用セッション時には仮想マシンを起動させず、Coworkやエージェントモードが必要な場合にのみオンデマンドで初期化すべきであると提言しています。
一時的な回避策としては、「VirtualMachinePlatform」機能を完全に無効にすること(`powershell Disable-WindowsOptionalFeature...`)か、またはアプリ起動後すぐにVMプロセスを強制終了させる必要があります。このバグは2026年2月19日以降継続的に発生しており、ユーザー体験とシステム安定性に深刻な影響を与えています。
背景
本件は、AIアプリケーションのローカル環境での動作に関する技術的なバグ報告です。通常、チャット機能のみを利用する際に余計な仮想化リソースが消費されることは想定されていません。この問題は、アプリがバックグラウンドでエージェントや高度な機能を初期化しようとするプロセスが過剰に実行されていることを示唆しています。
重要用語解説
- Hyper-V VM: Windowsの仮想化技術の一つ。OSを分離した環境(VM)を作成し、アプリケーションの動作テストや隔離された処理を行う際に利用されます。本件ではチャット機能には不要なリソース消費の原因となっています。
- VirtualMachinePlatform: Windows 10/11でHyper-Vなどの仮想マシン機能を有効にするためのプラットフォームコンポーネント。この機能が有効になっていることが、バグのトリガーの一つです。
- Cowork/agent mode: Claude AIが提供する高度な利用モード(エージェント機能)。複雑なタスク処理や外部連携を行う際に、より多くの計算リソースを必要とするため、仮想マシンが必要となる可能性があります。
今後の影響
この種のバグは、ユーザーに誤ったシステム負荷と操作の煩雑さを与えるだけでなく、アプリケーションへの信頼性を大きく損ないます。開発元は、必要な機能のみが適切なタイミングで初期化されるよう、設計の見直し(オンデマンド初期化)を行う必要があります。